南関東・甲信ブロック合同企画展2023 撮影:鈴木広一郎
神奈川県障がい者芸術文化活動支援センター
アートセンター集 撮影:鈴木広一郎
東京アートサポートセンターRights(ライツ) 撮影:たかはしじゅんいち
YAN 山梨アール・ブリュットネットワークセンター 写真:本杉郁雲
千葉アール・ブリュットセンター うみのもり
南関東・甲信ブロック合同企画展2023 撮影:鈴木広一郎
神奈川県障がい者芸術文化活動支援センター
アートセンター集 撮影:鈴木広一郎
東京アートサポートセンターRights(ライツ) 撮影:たかはしじゅんいち
YAN 山梨アール・ブリュットネットワークセンター 写真:本杉郁雲
千葉アール・ブリュットセンター うみのもり

その根底にあるのは、一人ひとりが主体的に生きていること、豊かに生きていること。楽しく暮らしていること。
障害のある人の芸術文化活動の支援とさらなる普及を目指し、
南関東・甲信ブロック内の支援センターと共働により広域での活動を展開します。
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齋藤飛鳥 × YAN山梨アール・ブリュットネットワークセンター

南関東・甲信ブロック合同企画展「カウンターポイント―それぞれの寄り添うかたち―」の関連企画として各センターの活動をご紹介します。


家族の相談からデジタル作品の商品化をサポート
齋藤飛鳥 × YAN山梨アール・ブリュットネットワークセンター

齋藤さんは20年程前にYAN山梨アール・ブリュットネットワークセンター(以下、YAN)の運営母体である八ヶ岳名水会の日中一時支援を利用しており、そこで職員からパソコンでの絵の描き方を学び作品制作を始める。もともと絵が好きだったということもあり、練習を兼ねて絵を描くことでパソコン技術も向上し、目標であった全国障害者技能競技大会(全国アビリンピック)への出場も叶った。

制作の様子。ペイント機能を使用して描いている。


初期の作品では、日記や手紙に絵を添えていた。


アート教室で制作した手描きカレンダー


YAN主催の展覧会にも出展したことがあったが、5年程前からYANスタッフが関わるアート教室がなくなったことで制作・発表機会もなくなってしまう。その後、昨年度YANの事業で障害のある人の作品の商品開発に関する動画を公開した際に送ったチラシがきっかけで、母の津多子さんから問い合わせがあった。
今までデータを保管していただけの作品を活かす方法が何かないかとの相談を受けて、一緒に考え始めるようになる。


描きためられた作品ファイル


描いたイラストは飛鳥さん自身がプリンターで印刷しており、それを利用して何か形にしてみようと提案。飛鳥さんの自宅にYANのスタッフが月1回ほど出向き、作品を印刷した紙にレジンをコーティングしたブローチ作りのワークショップを重ねてきた。YANのスタッフもレジンの制作は初めてだったので、説明書を作成し、ご家族と一緒に取り組んできた。


レジンブローチ


また、この作品を布地にプリントして巾着やバッグを制作するため、オンラインでの布地の注文も一緒に実施。津多子さんが袋に仕立てて、本人のモチベーションも上がっている。津多子さんによると“ユニバーサルデザイン“の巾着は、以前家庭科の先生に教わり、簡単に開け閉めすることが可能なデザインになっている。
弟が篆刻を制作し、パッケージや作品にも使用するなど、今では家族を巻き込んでみんなでグッズを作り、商品制作をきっかけに家族の絆が深まっている。

YANの伴走により生まれたグッズは、ブローチ、エコバッグ、巾着と種類も増え、制作された商品は9月から月に一度他団体主催のマルシェで販売されている。

定期的に訪問し、新商品について両親と話し合う


YANのスタッフが何度も訪問するうちに、両親と飛鳥さんの関係性に触れる機会が増えた。齋藤家の子育ては「待つ」「無理はしない」「共に楽しむ」ということを大切に、一人ひとり励ましながら5人の子供を育てたようだ。その家族の想いにYANも寄り添い、飛鳥さんの商品化のサポートだけでなく、家族との関わりも大切にしている。

飛鳥さんを囲んで作品について話す両親