南関東・甲信ブロックの1都5県に設置されている障害者芸術文化活動支援センターをご紹介します。
本文は「南関東・甲信ブロック障害者芸術文化活動支援センターパンフレット」より転載しました。
当ウェブサイトにpdf版を公開しています。
埼玉県障害者芸術文化活動支援センター アートセンター集
撮影: 武藤奈緒美
福祉、アート、法律、行政など多様な専門家が対話を重ねる場
埼玉・川口にあるアートセンター集は2016年に基幹型(*1)の支援センターとして開設。運営する法人は1995年ごろから重度の障害のある人の表現活動に取り組んでいます。
アートセンター集では、2009年から県主体で行っていた「埼玉県障害者アート企画展」の運営を引き継ぎ、県との協働で「障害のある方の表現活動状況調査」を実施。また、福祉施設に加えて、美術や教育の専門家、行政職員、弁護士が参画する、「埼玉県障害者アートネットワークTAMAP±〇(タマップ・プラマイゼロ)」を2016年に立ち上げました。美術・福祉の両視点を学び合いながら展覧会をつくる「埼玉方式」という手法を県外に発信しています。さらに本ネットワークにも加わる特色型(*2)の支援センター、ART(s)さいほくとも連携を深め障害のある人の芸術文化活動の普及をめざしています。
*1 埼玉県全体を統括する障害者アートの支援拠点を「基幹型」と呼ぶ。
*2「特色型」は県北西部に密着した活動を行い地域に根ざした支援を提供。
写真(上):埼玉県障害者アートネットワークTAMAP ±〇の定例会
写真(下):タマップダンス公演2022 撮影: 武藤奈緒美
展覧会の運営から、支援のまなざしを育む
「埼玉県障害者アート企画展」では障害のある人の表現活動に長年携わるアートディレクターをファシリテーターにむかえ、福祉施設の職員が学びながら企画・運営を行っています。そこで大切にしているのは、展示手法だけでなく、表現活動を通して支援のまなざしを育むこと。企画展の運営を通して得た気づきを日々の支援につなげています。
写真:作品について語り合う研修
多様な視点で「これってアート?」も発掘
県と行っている「障害のある方の表現活動状況調査」を通し県内に眠るアートの原石を発掘しています。なかには作品かどうかわからない表現も。その調査票をもとに行う「埼玉県障害者アート企画展」の作品選考会では、美術の専門家のほか福祉施設の職員や弁護士、行政職員などさまざまな視点を交えてディスカッションしています。
写真:埼玉県障害者アート企画展の選考会
地域のなかでいつも明かりが灯っていて、人が集まってくる「灯台」のような場所でありたいです。障害のある人もない人も、さまざまな表現を通してつながり、何だか心がホッとできるような瞬間に出会える場所であれたらと思います。
埼玉県障害者芸術文化活動支援センター
アートセンター集
運営団体:社会福祉法人みぬま福祉会
〒333-0831 埼玉県川口市木曽呂1445 工房集内
TEL:048-290-7355 FAX:048-290-7356
E-mail:artcenter@kobo-syu.com
web:https://artcenter-syu.com/
instagram:https://www.instagram.com/kobo_syu/